オンライン学習の可能性を見据えて

 

 この数日のことは、今後の糧にもなりそうなので書き留めておく。

勤務する自治体の市長から1週間夏休み延長の連絡があった。他の都道府県が夏休み延長することは報道などを通して知っていたが、まさか自分の自治体がなるとは思いもしなかったので、良い判断をしたなあと思う一方で、そう言うフェーズに入っているんだとよく分かった。

 

 23日早朝、石川晋さんとのオンライン対話を通して、自分の2学期のタブレット端末の利活用に関する取り組みでは、今後の想定される状況に対応できないことに気づくことができた。もっと馬力を出して、校内で発信していかないといけないんだと改めてわかった。

 

 そんな危機感とやりがい?をもって、午後学校にいくと改めて夏休み延長のことが告げられた。そして、ひとまず来週までにタブレットを各家庭へ持ち帰ってもらうことが決まり、オンライン学習も見越して動いて欲しいとのことだった。朝に話していた想定よりも急ピッチで進めていかないと間に合わないことが分かった。

 会議後、すぐに情報主任の先生に、現時点で収集していた他の自治体や学校の資料をもって相談しに行った。オンライン学習に向けて、マイクロソフトチームズのビデオ機能・チャット機能、タブレットのルール・約束づくりなどどんな資料を教員・子ども・保護者に用意するべきか話し合い、めざす方向を確認することができた。この話し合いは、焦っていたものの丁寧に話し合えた気がする。そして、このタブレットが配られた半年間、放置してきたツケが回ってきたなあ、もっと早く声をあげてやるべきだったなあと反省した。

 

 自分の学級で、チャット機能を遊びながら使っていたこともあって、その事実を踏まえて資料を作れたことはよかった。また、高学年のクラスは、使ってみたものの、チャットが荒れたという話も聞けて、学校内である程度そういう失敗をした上で、オンライン移行することがベストだと思った。やっぱり文字だけのやりとりでは、受け取り方が違う場合があるし、それによって誤解が生まれ、誰かが傷つく可能性がある。そういうことを学んだ上で、オンライン学習に移行した方が良い。もし、分散登校があれば、そういう失敗ができる場を作って、より良い付き合い方を話し合いたい。そんなこんなで最低限の資料は作成できた。

 

 あと、面白かったことと言えば、教頭先生から、委員会からこんな文書がきたと呼ばれ、資料を見てみると、自分が作ろうとしていた資料が質の高い形で送られてきたことだった。みんな同じようなこと考えてるんだと面白くなったが、一方で、どこまでが誰の仕事になるのか判断しにくいなあと感じた。自治体単位などで、こんな資料作っているよと教えてくれたらいいのにと思った。まあそういうHUBになるようなホームページを委員会が作ってはいたけど、今こんな資料を作っているってことまで共有していたら、大変だと思うし、まあ仕方のないことだよな。

 

さて、ここから、自分には何ができるだろう。

 

・通常登校・分散登校があれば、オンラインで繋がるためのツールを学校単位で使えるものにすること(1週間以内かな)。そのためのフォロー。

・オンライン学習のシステム・実践の事例を集めること。

・オンライン学習は各学年でどういう形にするか・どんな内容を扱うか話し合えるだけの情報を共有すること。

・オンライン学習の共通認識を図りたい。一方的に授業動画を配信したり、ストレスのかかるような繋ぎ方をしたり、カリキュラムを進めることに重点を置いた学習はしたくない。まさに、学習者主体の学習にシフトチェンジできたらいいなあ。

 

このオンライン学習(まだしてもいないけど)を通して、子どもたちは、学びのコントローラーを手渡されたとき、どう思うんだろう。やる気になる子、ならない子、やらされる子、やりたくてもできない子などさまざまで、いろんな差が生まれるのかな。そうならないために、僕はこれまでに子どもが自立した学習者(自己調整学習能力の高い子ども)に成長できる環境を作ったり、支援したりすることがベストだったんだろうな。反省。

だから、今回のオンライン学習は、子どもたちに自分の学びに責任をもつ経験をもたらすのかなと思う、良くも悪くも。じゃあ、そういう経験をした子どもたちが、学校にきた時、僕はどんな授業・教室づくりをするのだろうか。