土曜授業をしようってほんと?

このニュースはどこまで本気で言っているのか。

 

府のシミュレーションによると、5月下旬に学校が再開される場合は、夏休みや冬休みを計2週間ほど短縮するなどして授業時間の確保は可能。だが、再開が6月以降にずれ込むと、さらに土曜日や7限目の授業を導入。最も遅い想定の1学期終了以降の再開では、小中学校では全ての長期休暇を取りやめ、授業に充てる必要がある。

https://r.nikkei.com/article/DGXMZO58623700Z20C20A4AC8000?s=1から引用

 

 どんなシミュレーションの結果でそうなってんの?分からないけど、授業の時間数という視点でしか議論はできてないのかと疑いたい。さらに、学力を高める工夫が、授業時間数を増やすことと捉えられていることに残念に思う。付け加えて論点はずれるけど、学校にいなくたって子どもは学んでいるんことを忘れてはいけない。

 

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 ことを思い返してみれば、2年前に大阪市が20政令指定都市で最下位だったことを受けての発言(引用がテレビの写真で申し訳ないのですが…)。教育をなんとかしたいという思いは伝わるけれど、そこから、学力テストの結果を教員の評価や給与に反映させるような仕組みをつくろうとしていたということがあった。

 この2つの出来事からいって、詰め込んで時間をかければ学力はついていくと考えているではないかな。

それこそ教師主導の知識詰め込み型の授業観で、このような考えに至ったんじゃないだろうか。

土曜授業に長期休暇なしでは、授業においても集中が散漫になると予想できる。新学習指導要領の「主体的・対話的で深い学び」が実現するようには思えない。前年度の未履修や、学習内容の精選などの議論が現場レベルでほとんどなされていない状況から、少なくともぼくは準備が追いつかない。じゃあ、今から準備すればいいじゃないかと言われるかもしれないが、やっぱりちゃんと決められていない中で動きにくい(これに関しては言い訳せずがんばります)。

非常事態の限られた時間の中だからこそ、ていねいに学びの場をつくりたい。そうやって、しんどい時期を乗り越えた子どもたちと楽しく学校で過ごしたいし、学校外での枠にとらわれない学びも保障してあげてほしい。

 

そういう意味で、妹尾昌俊さんの記事には賛同したい。特にこの部分について学校では充分に議論しておきたい。

 

●各学校でできる工夫、授業のスピードアップに向けた準備は、休校中の今からよくよく練っておく必要がある。各教員が個人個人で考えるだけでなく、知恵や実践事例を広く共有していく必要がある。

https://news.yahoo.co.jp/byline/senoomasatoshi/20200427-00175549/

 

土曜授業・長期休みなし冗談じゃない!!