第30回大阪PACE「とっくんの教室の1年を体験する」参加レポ

この回は、ブログ開設をしようと思ったきっかけとなったイベントであります。

自分にとって、本当に大きい体験ができました。会から1週間が経ちましたが、振り返りを込めて文章に起こしました。最後までお付き合いください。

 

この会が開かれるまでの一部始終も見ることができるというなんとも面白い企画で、その公開打ち合わせに参加してからの本番でした。

公開打ち合わせでは、とっくんさんの教室の1年間を振り返りながら、もっちゃんさんがファシリテートしながら記録していくというスタイルで行われていました。

それだけでも面白かったのに、、、百聞に一見は如かずですね。聞くだけでは分からない濃密で深い学びがそこにはありました。そして、見通しをもって会に参加できるって大事ですね。開催者の意図をあらかじめ知っておくことがさらに学びを深める要因になっていました。打ち合わせから参加してよかった。

 

実際の会の流れはこんな感じでした。

午前の部(1学期)Collaboration & Communication 

①  ペアトーク

②  PA(プロジェクト・アドベンチャー

③  6Cs

④  算数の単元内自由進度&作家の時間&理科の質問づくり

 

午後の部(2,3学期)

⑤  ブロックアワー(④の内容を自立学習)

⑥  哲学対話(サークル対話)

⑦  参加者全員で3月末までのアクションプランを立てる

 

うん。こうしてみると、盛りだくさんな会だったなと感じます。

では早速、時系列順に振り返ってみます!

 

①ペアトーク

誰とでも1,2分ならずっと話し続けられる関係を目指して、何度もいろんな人と対話をしました。ルールとしては、話し手と聞き手に別れて、聞き手にはいつくかの開かれた質問を元に質問していき、話し手はそれに応じて話していくのみと簡単にできそうなものでした。

 

このような体験を通して、まだ話したいというもどかしさが残るくらい会話に熱中でき、どんな聞き方をしたら相手は話しやすいのか?良い聞き手とは?と問うことでどういう姿が良い聞き方なのか価値の共有を図ることができていました。4月の段階でこの体験を何度も積むことができるのは、子ども同士の関係を見とること、自分の意見を聞いてもらえる雰囲気づくりや、流動的な関係の構築が目的と言われていて、なるほどなーと思いました。実際、初めてお会いした方々ばかりでしたが、いつのまにか自然と笑いが起きるようなほんわかした楽しい雰囲気になっていました。体験的に学べるって面白いですね。

 

PA(プロジェクト・アドベンチャー

最近知って本で読んでいましたが、実際どんなものかと楽しみにしていた取り組み。PAの具体的な内容についてはまた本を読んでまとめていこうと思います。

 

実際に体験したことを一言で言うと、体験学習サイクルの虜になっちゃいました。これはすごい。どんな活動に対してもこの視点をもって振り返ってどう次の行動に活かすかまで考えることができて、PDCAサイクルなどなどありますが、また違った良さがありました。PAでの学びを言語化し、子どもと価値や言葉の定義を共有していく過程によって、今の自分を振り返ることができる。何か問題などあった時に、その成功体験が活きてくる。ぜひ取り入れたいですね。そして、もっと学ぼうと思いました。なにやらまた、大阪で催されるみたいなので参加しようと思います。

 

③6Cs

公開打ち合わせの段階から、これはほんまにこれからの社会を見通すためのステキなメガネだなと思いました。とはいえ、6Csを、学び全体像としての共通言語として落とし込むことが必要で、参加者の方と、とっくんさんは子どもたちにそれぞれの取り組みを落とし込み方がお上手なんだろうって話していました。とっくんさんは、それぞれの取り組みを自分の瞳、6Csメガネという順序で見ているので、借り物ではなくて自分の言葉で語っているから子どもに響くのかなと感じました。

実際に、なんでも導入する時は丁寧に何度も話すと言ってらっしゃったんですが、その丁寧の部分に秘密が隠されているのか?なんだ丁寧って?と思っちゃいましたね(笑)

とにかくどんな実践をするにしても、その実践をなぜするのか?という部分は、少なくとも子どもが納得する理由を“丁寧に”語れるようにしたい。

具体的な6Csの話も、また本を読んでからにしたいと思います。

 

④⑤ブロックアワー(自立学習)

この時間は、参加者がさらに学びたいことを、他の参加者の方とゆるくつながりながら学んでいくという時間でした、そのため、いろいろな方とお話したことを共有したいと思います。

 

それぞれの学習(自由進度学習,『学び合い』,作家の時間,質問づくりなどなど)について言えることは、なぜそのような取り組みをするのか、手段を採用する目的を自分の言葉で語り、子どもたちに動機付けができなければ教師のための実践になってしまう危険性があること。学びを個別化することによる子どもへのアセスメントの難しさなど話し合うことができました。

全ての実践に言えますが、その実践を生み出した人の背景や思いを理解し、自分なりに解釈し、目の前の子どもに応じて試行錯誤しながら修正していくことが必要です。

また、一斉指導がいかに楽なのか。そして、一斉指導は教師の責任が大きいこと。「話を聞きなさい」と声をかけたり、発問・指示・説明などを工夫したりすることなど、主語が教師である行為しかできないように思いました。とはいえ、一斉指導をおざなりにはできません。運動会などを回すことになれば、さらに多くの子どもを動かすことになる。そんなときに、洗練された一斉指導のスキルによって、子どもを的確に動かすことができれば時短にも繋がるし、かっこいいし、周りの先生からの評価も上がるし、メリットしかないです!やっぱり一斉指導のスキルもいち早く習得しておきたいですね。

また、学びを個別化したり学習者主体の授業を展開したりすることは、子どもにも責任が移行されます。子どもたちで自分の学びをつくっていく、子どもが子ども同士で学び合う。そのような関係が理想だと思います。しかし、先ほども言ったようにその型を取り入れただけでは、一瞬良いように思えても現在の子どもの関係性などが浮き彫りになるだけで何も変わらない。できる子はできる。できない子はできない。ただ、それだけで終わってしまい、今まで何も変わらないんじゃないかな。など疑問に持っていました。

が、いろいろな方と対話することによって疑問が徐々に解決していきました。そして、参加者の皆様は、いろんな実践をされていて、こういう話を聞けるだけで参加した価値があるなーと切実に感じました。

一斉指導、学習者主体の授業それぞれにメリット・デメリットがあるので、目の前の子どもを見とって、その場に応じた指導を選んでいけるようになりたいと強く感じました。

 

 

「子どもを育てるためには教師には何ができるのか?」


最近、この問いが常に頭の中をグルグル回っていましたが、なんとなく見えてきたように思います。とは言え、どう育てるのかという引き出しの部分はまだまだなので、これからどんどん学びたいですね。


そして、ここで1番の学びは、「縦と横」の話です。

縦のつながりとは学びの深さについて、横のつながりとは関係性のことです。自由進度の学びは、本当に教科の見方・考え方を働かせられているのか、つまり学びが深まっているのかと疑問に思っていました。しかし、縦と横、両方の面から振り返るという話を受けて、できているのかなーとも思いつつ、一人ひとりの学びの過程を全て見とることができないので、各教科の資質・能力がどの程度高まっているのか判断しづらく、 判断する材料が最後のテストになってしまうんじゃないのかと思っていました。ここらへんは、もっと考えていきたいところです。

 

⑥哲学対話

ほんとに哲学対話しました。あの時間は、重厚感のある雰囲気で、モヤモヤしながら葛藤しつつ対話していました。

理想の教室、クラスってなんだろう。そのために教師には何ができるんだろう。成長できるクラス。じゃあ成長ってなんだろう。っていう風にどんどん問いが生成されては深まっていく様子で、時にはじっくり考えて長い間沈黙になることもありました。そんな時に、とっくんさんが、一言「この沈黙も大切な時間です。」と言ってくださいましたが、こういう言葉がけが非常に大切で、きっと教室の中でもこのような声かけをされていて、子どもは安心して考えることができるんだろうなと思いました。

 

⑦3月末までのアクションプランを立てる

⑴来年度受けもつ授業で、横のつながりを意識した授業を考える。

まだ詳しく言えませんが、考えています。

 

⑵院生として理科の実践研究のための先行研究を読み、6月の実習で実践に移す。

教師主導の授業から学習者主体の授業へ転換していくプロセスモデルとなる実践ができればよいなって感じですね。とにかく先行研究を読みます!(皆さん、教育書だけでなく論文も面白いですよー!)

 

というアクションプランを僕は立てました。他の方は、面白いアクションプランを立てていらっしゃって、さらに1日を通してどういう経緯でここにいるのかという背景も聞いた分、来年度以降にどんな実践されるのかとても気になりました。 

 

この会の初めにとっくんさんが語っていらっしゃったんですが、この会は今日1日で終わるのではなく継続的なプロジェクトだと。そして、もうすぐ次年度に向けてアクションプランを語る会があります!どんな発表にしようかな。

 

また、当日お会いできなくて残念でしたが、この会を開いてくださったもっちゃんさん、そして、1人で教室を体験させてくださったとっくんさん、この会で出会った皆さまには本当に感謝しかありません。ここでも出会いを大切にしたいと思いました。ありがとうございました!

 

そして、長々と最後まで読んでいただいてありがとうございます。

フィードバックいただければ嬉しいです!!!

 

では!!